公開日: 2023年2月26日
最終更新日: 2024年11月21日
2022年4月に,法人設立ワンストップサービスを利用して合同会社を設立しました(こちら参照).合同会社の設立の際に,健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届も提出しました.今後,会社が,個人分と会社分の健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金をまとめて支払いをする必要があります.
会社が個人分の社会保険料を預り金として月々仕訳をする必要がありますが,預り金を実際より多く徴収していました.私の会社の決算が12月であり,現在が2月末のため,以下サイトを参考にし,今月の役員報酬の支払い時に調整することとしました.
Money Forward | 社会保険料を徴収ミスした場合の対応
なお,社会保険料における個人負担の計算方法はこちらを参照してください.
給与を少なく入金した場合の仕訳方法
給与振込の際に実際より少ない金額を入金してしまったときの仕訳方法は以下になります.
間違えている箇所の説明
会社に請求されている社会保険料の総額は23003円になり,明細は以下になります.
- 健康保険料:6583円
- 厚生年金保険料:16104円
- 子ども・子育て拠出金:316円
私は,個人負担と会社負担は総額を同じ割合だと認識していたので,以下のように計算し,仕訳していました.
- 個人負担:11501円
- 会社負担:11502円
上記は間違いであり,こちらの記事によると,以下が正しい負担費用となります.
■個人負担分
正しい,詳細となる仕分けは以下になり,総額は11343円になります.そのため,会社が158円/月(11501-11343)を余分に徴収していました.
- 健康保険料:3291円
- 厚生年金保険料:8052円
■会社負担分
正しい,詳細となる仕分け以下になり,総額は11660円になります.そのため,会社が158円/月(11502-11660)を過少に徴収していました.
- 健康保険料:3292円
- 厚生年金保険料:8052円
- 子ども・子育て拠出金:316円
修正前
修正前,つまり間違えて仕訳した内容は以下になります.
■役員報酬発生時の仕訳
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
役員報酬 | 58000円 | 未払金 | 46499円 | |
預り金 | 11501円 | 役員負担:健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金 |
■会社負担時の仕訳
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
法定福利費 | 11502円 | 未払金 | 11502円 | 会社負担分:健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金 |
■社会保険料納付時の仕訳
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
預り金 | 11501円 | 小口現金 | 11501円 | 個人負担分:健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金 |
未払金 | 11502円 | 小口現金 | 11502円 | 会社負担分:健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金 |
修正後
修正後,つまり後日仕訳する内容は以下にしました.役員報酬発生時に,1580円を預り金から控除するため,以下仕訳をしました.
■役員報酬発生時の仕訳(役員報酬支払時の仕訳は別途)
会社が158円/月(11501-11343)を10ヵ月(2022年4月~12月,2023年1月)に渡り,役員報酬から余分に徴収していたため,1580円を預り金から控除します.
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
役員報酬 | 58000円 | 未払金 | 48237円 | |
預り金 | 1711円 | 健康保険料,余分に徴収していた1580円を控除:(3291円-1580円) | ||
預り金 | 8052円 | 厚生年金保険料 |
■会社負担時の仕訳
会社が158円/月(11501-11343)を10ヵ月(2022年4月~12月,2023年1月)に渡り,役員報酬から余分に徴収していたため,法定福利費に1580円を加算します.
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
法定福利費 | 4872円 | 未払金 | 13240円 | 健康保険料.過少に徴収していた1580円を追加:(3292円+1580円) |
法定福利費 | 8052円 | 厚生年金保険料 | ||
法定福利費 | 316円 | 子ども・子育て拠出金 |
■社会保険料納付時の仕訳
借方 | 貸方 | 摘要 | ||
預り金 | 9763円 | 小口現金 | 9763円 | 個人負担分:健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金 |
未払金 | 13240円 | 小口現金 | 13240円 | 会社負担分:健康保険料,厚生年金保険料,子ども・子育て拠出金 |
参照
Money Forward | 社会保険料を徴収ミスした場合の対応
以上